だがその根底には2つの隠れテーマがある。
ひとつは仕事の効率化。
そしてもうひとつがタイトルにもある「知ることに貪欲であれ」というテーマだ。
本書の章立てはこのようになっている。
Chapter1 Evernote情報整理のススメ
1-1 記憶するノート“Evernote”に人生を詰め込もう!
1-2 Evernoteでできること
1-3 Evernoteを中心とした情報整理システムを構築しよう
COLUMN プラスの感情を想起して負のスパイラルから抜け出そう
Chapter2 全方位からEvernoteに情報を収集しよう
2-1 インプット情報の源泉を見つけ,流れを作る術を身に付けよう
2-2 PCから情報をインプットする
2-3 ケータイ/スマートフォンから写真,音声,テキスト情報をインプットする
2-4 メールから情報をインプットする
2-5 Evernote連携アプリ,機器,Webサービスから情報をインプットする
2-6 ケータイカメラはどんな物でも取り込める万能スキャナー
2-7 ScanSnapとEye-Fiで触れた情報を丸ごと記録する
2-8 iPhone/Androidアプリで睡眠,食事,体重などのライフログを取得する
2-9 ライフログをTwitter経由でEvernoteに取り込む
2-10 スマートフォンで高速にメモを取る3つの方法
COLUMN 最強の入力方式“フリック入力”
Chapter3 Evernoteを駆使して縦横無尽に情報を整理しよう
3-1 インプット情報はGTDで効率よく捌く
3-2 Evernoteの情報整理をGTDのフェーズで定義する
3-3 ノートブックとタグを駆使して情報を立体的に整理する
3-4 [ノートブックの分け方①]ペルソナごとに分類する
3-5 [ノートブックの分け方②]情報の段階ごとに分類する
3-6 [タグの分け方①]5W1Hでタグ付けする
3-7 [タグの分け方②]感情をタグ付けする
3-8 [タグの分け方③]プロジェクト単位でタグ付けする
3-9 タグと属性を組み合わせて情報を一気に絞り込む
3-10 検索で縦横無尽に情報を引き出す
3-11 検索範囲を自由自在にコントロールする
COLUMN 歴史とエピソード記憶
Chapter4 Evernoteに集めた情報を活用してビジネスを加速させよう
4-1 人をキーにして個人情報と活動を連動させた人脈データベースを構築する
4-2 一度調べた情報を再利用する
4-3 重要書類を取り込んで“いざ”というときに備える
4-4 読書経験を記憶する
4-5 カラーバス効果で思いもよらない発見ができる
4-6 過去に撮り貯めた写真メモから自分の興味関心が浮かび上がる
4-7 ポートフォリオを作成して未来の自分の糧とする
4-8 目標,ミッションノートブックを作成し日々振り返る
4-9 癒しややる気の源となるオアシスノートを作成する
4-10 お気に入りのお店データベースをジオタグ付きで作成する
4-11 勉強の振り返りやまとめにEvernoteを活用する
4-12 iPadとiPhoneで会議後のアウトプットを劇的に高める
COLUMN 企業のセキュリティとクラウドサービス[その1]
Chapter5 自分なりのEvernote情報整理術を作り出そう
5-1 Evernoteを中心とした情報整理の「しくみ」と「運用フロー」を設計する
5-2 Webページ,RSS,TwitterをEvernoteに取り込む
5-3 ブログやTwitterなどのアウトプット情報を?すべてEvernoteに流し込む
5-4 情報を取り込むと同時に整理もする
5-5 EvernoteとFlickrを完全連動させる
5-6 手書きメモ/ノートとの連動
5-7 振り返りを行ってノートの位置を脳に覚えさせる
5-8 フォルダインポート機能を使ってアウトプットの自動循環システムを構築する
COLUMN 企業のセキュリティとクラウドサービス[その2]
Chapter6 Evernote達人インタビュー
CASE01 五藤隆介さん
CASE02 倉下忠憲さん
CASE03 佐々木正悟さん
CASE04 大橋悦夫さん
「知ることに貪欲であれ」というテーマは見事に隠れてしまっている。
だが、著者はなぜ日々の体験をEVERNOTEに貯めこむのか。
そこを考えながら読むと本書の様相は一変する。
「成長させたいタグ」を決めることで、意識的に興味関心をそちらに向けるという、カラーバス効果を得ることができるのです。
カラーパス効果とは「今日は赤色に注意(注目)しよう」と決めて1日を過ごすと、いつもより赤色の物が目に入ってくる(意識に残るようになる)現象のことだ。
※太字部分は本書より引用
著者はこの効果をEVERNOTEを使うことで得ることができるという。
楽天が英語公用語化を宣言したときを思い出して欲しい。
あの頃、はてブのホットエントリやTwitterのタイムライン、2chに所狭しと英語公用化についての賛否両論が踊っていた。
これが会計の話だったら、あそこまで盛り上がっただろうか。
物理や化学の最新トピックが、あそこまで盛り上がるだろうか。
なぜ楽天の英語公用語化の話が盛り上がったかといえば、それは英語が義務教育だからだ。
英語に興味をもつ人の数が圧倒的に多いからだ。
人は興味のない情報には無意識にフィルタをかける。
無意識ゆえにひとはそれを意識しない。
そして無意識ゆえにそれは変えられない。
だからこそ著者は日々を記録し、それを可視化する。
可視化して自分の興味を意識化に持ってくるで自分の興味を広げていく。
著者は写真もすべてEVERNOTEに放り込む。
そして読者にこう語りかける。
写真メモを取り貯めるという行為は、興味関心を可視化していくことだと言えます。自分自身が何に興味を持ち、自分の行動はどういう偏りをみせているかをぜひ、日々撮りためる写真を並べ置き、ゆっくりと分析を行ってみてください。
だけど、そんなに時間はかけられないよね。
だからこれまで培ったノウハウを分けてあげるよ、と。
著者の好意に甘えてみようと思う。
明日から私の世界は広がるかもしれない。
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