最近のTwitterやUstreamなどの大型Webサービスの登場でこれからのWebにワクワクしている人たち。
iPhoneなどのスマートフォンを持つことでWebが身近になり、その情報量の多さに驚き、ワクワクしている人たち。
そして、Webの大量の情報に触れることで、これまでの自分の生活や働き方、はたまた国家や教育のあり方に疑問を抱いている人たち。
そのような人たちは本書の目次を見ただけで手にとってみようと思うのではないだろうか。
layer01:「Knowledge Is Our Power」知識は我らの力なり
layer02:専門バカvsオタクの構図「専門バカになるな、オタクになれ」
layer03:「理性・知性・感性」のバランス
layer04:インターネットは「悪魔の道具」か「天使の羽根」か
layer05:YouTubeのみが真の「破壊的ビジネスモデル」
layer06:「個人の力の最大化」=「インターネット」
layer07:「フリー」のその先、無料戦略の次
layer08:ファンがパトロンになる「パトロンモデル」成立への道
layer09:しかるべき場所にしかるべき人を、職業選択の最適化
layer10:入試の時にパソコン持ち込み可・インターネット可であれば大学の教授はどういう問題を作るのか?
layer11:「文明社会でのサバイバル」を教えるのが学校
layer12:好きなことをしてメシを食う時代の到来
layer13:10人中9人に嫌われてもいいから残りの1人に興味を持ってもらう
layer14:著作権という概念の崩壊、ファイル共有ソフトは最終局面に
layer15:量から質が生まれる、大量にならなければ高品質にはならない
layer16:超少額決済システムを握ったところが最終的な勝利者に
layer17:インターネットの規則を考えるというのは世界の規則、世界のルールを考えるのと同じ
layer18:みんなのルールを決めるのは「政治家」ではなく「サイレントガーディアン」に
layer19:旧世代と新世代のかつて無いレベルの「激突」
layer20:インターネット上に出現する国家のカタチ、領域・人民・権力
layer21:結論:「無料であるものに対価を払う」という時代
本書の著者は、日本で最大規模を誇るニュースサイトGIGAZINEの編集長山崎恵人氏だ。
私自身の体験だがWebが身近になればなるほど、生活に溶け込めば溶け込むほど、日々摂取する情報量は増える。摂取する情報量が増えれば、考えることが増える。これまで考えもしなかったことを考えるようになる。
情報量が自分のキャパを超えると、これまでの情報の取り方をより効率的にする方法を考える。
結果摂取する情報量はさらに増え、情報の精度もあがっていく。いわゆるガセネタや流言に踊らされることも減っていく。
そして考えることは多岐に渡っていく。
繰り返すが、氏は日本で最大規模を誇るニュースサイトGIGAZINEの編集長だ。
つまり日本で最大規模の情報の波に日々さらされている人物なのだ。
その氏が放つ未来への暴言。
その氏が放つ未来への暴言はインターネットの有用性からビジネスモデル、学校教育や著作権や世代格差、果ては国家のあり方にまで及ぶ。現状の問題点にも触れつつ、ひたすら氏の理想(暴言)を語り続ける。
その理想(暴言)を一読し、その言が正しいだとか正しくないだとか、好きだとか嫌いだとか、論じるのは簡単だ。
だが同じレベルで理想を語るのは難しい。
氏は言う
これは特に日本人のような「ルールは守るためにある」「法律は守りましょう」という法律を守って他人に迷惑をかけない生き方をよしとする国民性であればなおさら強力です。「だって法律でそうなってるから」という時点で思考が停止するわけです。
※太字にしたのは私が強調したかったからであり、文中は太字にはなっていません。
これまでは、いい大学にはいっていい企業に就職することが理想とされてきた。
そのモデルがうまく機能していた時代に生きてきた親も教師もこぞってそれを勧めた。
子供たちは皆その主張にクエスチョンマークをつけ、反発したはずだ。
だが成長するにつれ、いつの間にかその疑問を忘れてしまう。
モデルが崩壊する今の時代にインターネットがここまで身近な存在になってくれたのは不幸中の幸いだ。
思考停止だけはしたくない。
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